グリップがなく、ブレーキに負担が大きく、壁が迫るピンボールマシンのようなサーキット・ジル・ビルヌーブがF1に帰ってきた。そして、期待を裏切らない、スリル満点のレースを見せてくれた最高のカナダGPだった…
「ロングストレートのあるこのサーキットは、ぼくたちのクルマにはとても適しているはずだ。レッドブルは非常に高い空力性能を備えているので、高速コーナーが得意。でも、モントリオールには高速コーナーはないからね。それでもレッドブルは手強いとは思うが、彼らにとっては有利なレースじゃないと思う。ぼくたちもレッドブルに追いついている。予選でもトップグループで戦えているので、良いレースになると思う」
ジェンソン・バトン、マクラーレン
モントリオールはあらゆる場所に危険が潜む超高速サーキット。当然、ドライバーたちは大好き。
「壁が近くて、ミスが許されないコースが好きだ。チャレンジングなほど運転が楽しい — 少なくともぼくにとっては。(サーキット・ジル・ビルヌーブは)モナコとモンツァが混ざったようなコースだ — スピードと激しいブレーキングと壁の繰り返し」
ロバート・クビサ、ルノー
「99%がフラットアウトで、残りの1%はブレーキをいたわらなければならないサーキットだ。でも、その1%が重要なんだけど」
ルーベンス・バリチェロ、ウィリアムズ
トロロッソのふたりにとっては、モントリオール・デビュー戦だった。
「何が起きるか予測がつかない!運転したことはないが、歩いてみた感じでは、壁ギリギリで抜けるコーナーがいくつかある。ちょっとモナコみたいな感じだ。でも、気が抜けないサーキットは好きだ」
セバスチャン・ブエミ、スクーデリア・トロロッソ
「シミュレーターで運転したけれど、シミュレーターでも憶えにくいコースだった。限界ギリギリで走らなければならないコースだと思うけれど、それにしても壁が近い!すごいコースだよ。ブラインドコーナー、低グリップ、スムーズな路面…難しいのは第1プラクティスだろうね」
ハイメ・アルグエルスアリ、スクーデリア・トロロッソ
今シーズンでも最高にエキサイティングになった予選では、ルイス・ハミルトンがマーク・ウェバーからポールポジションを奪い、セバスチャン・ベッテルが3位だった。
「最高の1日だった。週末の良いスタートが切れた。感激している。無線でポールポジションだと言われた時、いろんな思い出がよみがえった。2007年にここで初めて優勝したグランプリのこと、初めてのポールポジションのことを思い出した」
ルイス・ハミルトン、マクラーレン
「楽しかったよ!正直に言って、最後の最後までアタックが成功しなかった。あの周回もクリーンではなかったので、3位でも満足している。良かったよ」
セバスチャン・ベッテル、レッドブル・レーシング
ルイスは燃料切れでピットまで戻って来れなかったが。
「スローダウンラップで止まるまで走っていたのは本当に楽しかった。ファンのみんなに手を振ることができたよ」
ルイス・ハミルトン
(その後、FIAに科せられた1万ドルの罰金は楽しくなかったと思う)
レッドブルはハード寄りタイヤを装着していたが、ライバルは違った。
「レッドブルはギャンブルに出たのだと思うよ。でも、それも考え方次第なのかな」
ジェンソン・バトン
「ハード寄りのタイヤでも予選では十分に良い記録が出せると思ったし、その通りになった。いろんなレース展開の可能性があったけれど、ぼくたちは、自分たちの決断を信じた。メンバーが素晴らしい仕事をしてくれたおかげで、ぼくもセバスチャン・ブエミも、またトップ3に入れた」
マーク・ウェバー、レッドブル・レーシング
タイヤの摩耗はレースを決定づける要素となったが、タイヤがどうなるかを正確に予測できる人はいなかった…
「スーパーソフト・タイヤの方がグリップは良いが、リヤはかなり軽いので使い難い。グリップは感じるが、クルマが激しく動き回るので、スピードが出せないんだ。タイヤに頼る自信が持てないので、難しい。いろいろと気を配らなければならない」
セバスチャン・ブエミ
「一番の問題は、1ストップ戦略の選手がいるか否かという点だ。昨日のタイヤの様子では不可能だと思うが、路面にもラバーが乗って温度も上がっているので、今ならば大丈夫かもしれない。もし1ストップの選手がいなければ、最初に良いタイヤを使うか、最後に装着して幸運を願えば良い。それから?どちらにも可能性はあるが、とにかく明日はおもしろいレースになると思う」
ロス・ブラウン、チーム代表、メルセデス
ギヤボックス交換でウェバーが7番手グリッドに降格され、ハミルトンはスタートからレースをリード。フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンその戦いの中にいたが、ソフトタイヤのドライバーたちがピットインするとレッドブルが上昇。しかし、期待されたハードタイヤのアドバンテージもRB6には活かされなかった。
「25周は走れると思ったのに、12、3周でだめになり始めた。期待していたほど大きなアドバンテージはなく、戦略は成功しなかった」
クリスチャン・ホーナー、チーム代表、レッドブル・レーシング
トロロッソのセバスチャン・ブエミがレースをリードする場面もあった。
「1位の気分は特別だよ!すごく気分が良かった。1周だけだったけどね!」
セバスチャン・ブエミ
ポジションを取り戻したウェバーは長いスティントをトップで走り続けたが、ピットイン後の終盤は5位に転落。
「オプションであまり長く走りたくなかったので、レース中盤に少し走るか、最後に少し走るかのどちらかだった。マークのミドルスティントは比較的長くしなければならなかった。(トップグループ
の)タイヤの問題を期待していたんだ。戦略的には興味深いレースだったし、もちろん、タイヤがそれに一役買っていた。ハードタイヤを使ったのは正しかったと思う。同じオプションだったら、マクラーレンには勝てなかったからね。何か別の方法を試すしかなかったんだ」
クリスチャン・ホーナー
しかし、ブエミはシューマッハに見事な追い抜きをかけて8位完走を果たした。
「本当にハッピーだ!今日のレースには満足しているし、これ以上は無理だったと思う。チームの戦略も良かったし、ピットストップも素晴らしかった。チームのためにもすごく嬉しい。この結果に値する仕事は十分にしてくれているからね。シューマッハに関しては、ぼくたちもかなり早い段階でオプションタイヤを装着していたけれど、シューマッハは数周前に交換していた。お互いに、タイヤの性能はかなり落ちていたけれど、抜くことができた。とても満足しているよ。良いオーバーテイクだった。トラブルもなかった」
セバスチャン・ブエミ
ルイスが1位、ジェンソンとフェルナンド・アロンソがそれに続き、ベッテルが4位、ウェバーは5位。
「すごくチャレンジングなレースだった。特に最後の20周は、タイヤに気を付けながら、ジェンソンとフェルナンドを抑えなければならなかった。もちろん簡単じゃなかったよ!このコースは独特で、油断できないコースだ。良いバトルだった。少し距離を離して、それをキープすることができた。フィニッシュラインを越えたときは何とも言えない気分だったよ」
ルイス・ハミルトン
ウェバーは戦略に苦しまされたようだ。
「今日はタイヤが大きな役割を担ったレースだったが、ベストを尽くしたよ。序盤の数周は良かったが、タイヤが傷んでしまったので、予定よりも早くピットインしなければならなかった…第2スティントではコンスタントなペースをキープしようとしたが、タイヤが言うことを聞かなかった…ここではシャンパンが飲めなかったけど、また戻ってくるよ」
マーク・ウェバー
ベッテルはギヤボックスの問題に悩んだ
「特にレース後半はこれが大きな仇となった。回転数とギヤシフトをコントロールして、どうにかクルマをフィニッシュさせた。ジェンソンとの距離も比較的近かったが、抜くことができたかは分からない」
クリスチャン・ホーナー
それでも、レッドブルはモントリオールにかなり満足している。
「マクラーレンの縄張りだと分かっていたレースで貴重なポイントを獲得できたんだから、満足するべきだと思う」
クリスチャン・ホーナー
「焦る理由は何もない。とても良いクルマだから、バレンシアを楽しみにしている」
セバスチャン・ベッテル
ハミルトンとマクラーレンは両方のチャンピオンシップをリード。
「接戦のチャンピオンシップだということは分かるだろう。どのクルマも接近した戦いを続けているし、トップチームには最高のドライバーたちが揃っていて、彼らはすごくコンペティティブだ。究極のチャレンジだね。トップグループも人数が多いし、とことんプッシュしている。当然、チャンピオンシップも接戦の戦いだ。純粋なペースという意味では、まだレッドブルの方がぼくたちよりも速いと思うけれど、全体的には、今はぼくたちのパッケージの方が強力だと思う。今後も、アップダウンの激しい戦いになると思う」
ルイス・ハミルトン
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