このサーキットで良い走りを見せたクルマならば、大抵、どこのサーキットでも大丈夫だとエンジニアたちは言う。カタルーニャ・サーキットは肉体的にもマシンにとっても過酷なサーキットなのだ。たまにコースに吹きつける横殴りの強風はセットアップを決めるのを困難にする。
長いメインストレートのおかげで、ターン1のエントリーでのオーバーテイクの可能性は高い。オーバーテイクを増やすために2007年にはこのストレートの終わりにシケインが導入されたが、ここは、かなり退屈な場所。エキサイティングなバルセロナの町とは比較にもならない。
基本情報
・今年はスペインGP開催40周年
・1951年にペドラルベスで初のスペインGPが開催されて以来、ヤラマ、モンジュイック・パーク、ヘレス、そして現在のカタルーニャ・サーキットなど5つの異なサーキットで開催されている。ヘレスは、異なるふたつのグランプリを開催した唯一のサーキット(スペインGPとヨーロッパGP)
・現在、出場しているドライバーで複数回優勝を飾っているのはミハエル・シューマッハのみ。彼は6回もの優勝を飾っている (1995-96 and 2001-04)。これは、ジャッキー・スチュアート、ナイジェル・マンセル、アラン・プロスト、ミカ・ハッキネンなどの記録の倍。
スペインGP
・モンジュイック・パークで開催された1975年のレースでは、エマーソン・フィッティパルディが予選終了後にレース出場辞退を決定。バリアが安全でないことがその理由だったが、レース当日、彼の判断が間違っていなかったことが明らかになる。リヤ・ウイングを破損したロルフ・ストメレンのクルマがバリアを乗り越えて4人の観客が死亡。ストメレンは脚と手首と肋骨を2本骨折した。
・ミハエル・シューマッハは1996年のカタルーニャ・サーキットのレースでフェラーリ初の優勝を飾った。3番手グリッドからスタートしたシューマッハは、豪雨の中、わずか13周目にトップに躍り出て、そこからは、1周で他を3秒以上も引き離し、「レインマスター」の異名を取った。その日のシューマッハの最速ラップタイムは、それに次ぐタイムを記録したルーベンス・バリチェロよりも2.2秒速かった。
・昨シーズンの結果(ベッテル4位、ウェバー3位)を除けば、レッドブル・レーシングは60%の確率で5位入賞を果たしている。5回のレースのうち、マーク・ウェバーとデイビッド・クルサードが5位でフィニッシュしたのは3回。
コース分析
・バロセロナはF1チームが毎年冬期テストを行う場所でもあるので、ドライバーも戦略担当者も、このコースでは滅多にサプライズが起きないことを知っている。予測がつかないのは風だけで、バランスやセットアップを狂わせる風が問題となることもある。
・全長4.66㎞のコースは、長いストレートと様々なタイプのコーナーが混合されているため、セットアップにも妥協が必用。タイヤに厳しいコースでもあるので、このレースも慎重なタイヤのマネージメントが決定的な要素になる。
・バルセロナはテクニカルなコースなため、フルスロットル走行は1周の64%のみ。エンジンへの負担が少ない、ミディアム・ダウンフォースのサーキットだ。
昨年度のレース
昨年のスペインGPは、開幕4戦の3戦で優勝を果たしたブラウンが圧倒的な強さを誇った。ポールポジションからスタートしたジェンソン・バトンが、ターン1へのエントリーで、3番手グリッドから速いスタートを切ったチームメイトのルーベンス・バリチェロに抜かれた。しかし、軽い燃料で走る3ストップのバリチェロの戦略がうまくいかず、2回目のピットストップでバトンが抜き返し、そのまま優勝。マーク・ウェバーは、長く厳しい第2スティントを走り、2回目のピットストップで遅いフェラーリのフィリペ・マッサを抜いて見事3位入賞を果たした。マッサも燃料が問題となり、終盤、燃料をセーブしようとする間にレッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテルに抜かれた。ベッテルが4位でフィニッシュ。
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