「Red Bull AIR RACE WORLD SERIES(レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ)」の2008年シーズンの第4戦、ロッテルダム大会の決勝が7月20日(日)に、オランダのロッテルダムにて開催されました。今大会は、ポール・ボノムとスティーブ・ジョーンズの両イギリス人パイロットにとってすばらしい一日となりました。
表彰台を飾ったのはまたしてもポール・ボノムで、これにより4戦中既に3戦で勝利を収めており、シリーズ・ランキングで2位との差を6ポイントに広げています。そしてスティーブ・ジョーンズは今シーズン初の表彰台(3位)を獲得しています。決勝ラウンドでボノムに敗れた2位のハンネス・アルヒは、シリーズ・ポイントを29に伸ばし、35ポイントのボノムに次いで総合ランキング2位につけています。
前回のデトロイト大会優勝者のカービー・チャンブリスと、ディフェンディング・チャンピオンのマイク・マンゴールドは今回それぞれ表彰台を逃し、チャンピオンシップのレースから一歩後退しています。
ヨーロッパ最大の港に流れ込むマース川の上空で行われた今回のレースに向けて、アルヒはキャノピー(コックピットの屋根)を新しく流線型のものに変えてきました。その改良が功を奏して予選、決勝の両日を通して良いパフォーマンスを披露した彼は、準決勝ではその日の最速タイムでスティーブ・ジョーンズを退けました。ファイナルは第1戦目のアブダビ大会のファイナルと同じ顔合わせとなりました。1分17秒25のタイムを叩き出したボノムに対し、果敢な攻めを試みようとしたアルヒでしたが、最初のストレートでラインを狭く取りすぎたために右の主翼が一瞬エアゲートに接触してしまい、彼はそこでレースを中止してしまいました。
「今日は我々イギリス人にとって素晴らしい1日となった。第1ゲートから第6ゲートにかけてハンネスが一直線に飛んだのが見えた時、もしこれが成功したら自分は相当苦労するだろうと思っていたので、こうして勝ててとても喜ばしい」と、ロッテルダム上空の待機経路からアルヒのレースを見守っていたボノムは語りました。
3度目の表彰台を飾ったにも関わらずアルヒは「ちょっと攻めすぎてしまった。攻めなければ勝利を手にすることは出来ないのは確かだが、今回は若干余計だった。ダイレクトなラインを取りすぎたよ」と、肩を落としながらコメントしまた。
3位は2007シーズンのポルト大会での優勝以来の表彰台となるスティーブ・ジョーンズでした。3位決定戦でスティーブ・ジョーンズは1分16秒03のカービー・チャンブリスに対し、1分16秒00の僅差で上回り、接戦をものにしました。「もうとっくに表彰台に立っていてもおかしくなかったと思っている。今週、特別に行ったトレーニングが役に立ったというわけだ」と、ジョーンズは嬉しそうに語っています。デトロイトでボノムを破ったチャンブリスは今回残念ながら4位に終わっています。
そしてマイク・マンゴールドは「単に調子が良くなかった。ハーフ・キューバンでは寝てしまっていたよ」とコメントを残しています。
12名のパイロットたちによる最大速度が時速370km、パイロットにかかる最大重力が12Gにも達するレースを一目見るために何千人もの観衆がロッテルダムの港湾に詰め掛けました。
レッドブル・エアレースは次回、8月2日と3日にロンドンで開催される予定です。
空を舞台に モータースポーツと航空スポーツが融合した、ダイナミックなアクションとスピード感溢れるレースで、今年で4シーズン目を迎えました。同レースは世界トッ プクラスの飛行技術を持つパイロット達が、技術、体力、精神力全てを駆使して、最高時速400km、最高重力10Gの中、空気で膨らませた高さ20mのパ イロン(エアゲート)で構成されたスラローム・コースを、決められた順序と飛行方法で次々と通過してタイムを競う、3次元で繰り広げられる激しく過酷な レースです。

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