「Red Bull AIR RACE WORLD SERIES」の2008年シーズンの開幕戦となるアブダビ大会が4月10日(木)、11日(金)に行われました。うだるような暑さにも関わらず、40万人もの観客が青緑色のアラビア湾上空で繰り広げられた戦いを観戦する中、イギリス人のポール・ボノムがずば抜けたフライトを見せ優勝し、最終戦まで掴みかけていたチャンピオンの座をマイク・マンゴールドに明け渡した昨シーズンのリベンジを踏み出しました。

ボノムは予選から準決勝まで優位に駒を進め、準決勝ではピーター・ベゼネイ(ハンガリー)を6秒差で、決勝戦ではハンネス・アルヒ(オーストリア)を7秒差という大差で打ち破りました。
昨年のワールドチャンピオン、マイク・マンゴールドは準決勝でアルヒに敗北を喫したものの、3位決定戦でベゼネイに勝利し、7ポイントをゲットしました。
今大会の優勝により9ポイントを獲得したボノムはレース後、「昨年からの好調を維持出来ていることに非常に満足している。今週1週間、(2位の)ハンネスを見続けたが、彼も非常に良い状態だ。彼が受けた2つの3秒ペナルティがなければ、我々の差はほんの僅かだった」と語りました。

風速30km/hの強風、吹き上げる塵、そして気温35度にも達する過酷な環境の中、パイロットたちは最高時速400km、最高重力10Gで水面上僅か数メートルの高さを駆け抜け、コース上に浮かぶ13もの障害物を次々とクリアして行きました。

予選で5位に入り周囲を驚かせた参戦2年目のハンネス・アルヒ(40歳)は、予選の勢いを決勝トーナメントでも維持し、自身初の表彰台(2位)という快挙をあげました。昨シーズン総合10位に終わった彼は、喜びで考えがまとまらない中「どうやら勝利を手にしたようだ。準決勝に駒を進める事こそが自分での夢であり、準決勝以降の戦いは夢物語だったので、準決勝以降に進めるとは夢にも思わなかった。ディフェンディング・チャンピオンのマンゴールドに勝利できたことが信じられない」と語りました。
アルヒはマンゴールドに0.66秒差の1分04秒10という、その日の3番目のタイムで勝利。
ちなみに彼の自己最高順位は昨シーズンの2戦目で上げたリオ・デ・ジャネイロでの4位でした。

3位に終ったマンゴールドは「我々は出来る限りのことをやった。ハンネスは良い準備をしているし、良く学んでいる。我々は彼に技術を見せすぎた」と語りました。

予選下位4名によって1ポイントをかけて行われる戦いは、フランスのニコラス・イワノフが制しました。ロシアのセルゲイ・ラクマニンはイワノフから4.69秒遅れの1分12秒02で10位。アメリカのマイケル・グーリアンは11位、ルーキーのグレン・デル(南アフリカ)は最下位の12位と残念な結果に終っています。

「Red Bull AIR RACE WORLD SERIES」について

空を舞台にモータースポーツと航空スポーツが融合した、ダイナミックなアクションとスピード感溢れるレースで、今年で4シーズン目を迎えました。同レースは世界トップクラスの飛行技術を持つパイロット達が、技術、体力、精神力全てを駆使して、最高時速400km、最高重力10Gの中、空気で膨らませた高さ20mのパイロン(エアゲート)で構成されたスラローム・コースを、決められた順序と飛行方法で次々と通過してタイムを競う、3次元で繰り広げられる激しく過酷なレースです。

エアゲートを曲がるポール・ボノム機エアゲートを曲がるハンネス・アルヒ機

エアゲートを曲がるピーター・ベゼネイ機


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