7名のオランダ人ライダーと1名のチェコ人ライダーがアムステルダムに集合し、ダウンヒル・レース会場にふさわしい山探しの旅に出た・・・!
国土が平坦なことで有名なオランダではダウンヒルレースにふさわしい場所を探すのは不可能と思われたが、オランダ中を駆け巡った果て、ついに日曜の朝、アムステルダムの街中で最高の舞台を見つけたのだった。それは崩壊寸前で改修間近の中央駅郵便局ビル・・・
有名なアムステルダム中央駅前で、8人のマウンテンバイク・オリンピック選手達は、探していたものを発見した。2008年オリンピック北京大会で5位に輝いたロブ・ヴァン・デン・ヴィルデンベルグ(オランダ)を先頭に、元中央駅郵便局の郵便集配センターに突入し、崩壊寸前のビル解体作業に一助を投じた。驚いたのは、現場で解体作業真っ最中だった人達!
なんとこの11階建てのビルの階段でダウンヒル・レースを行うというのである。階段は全324段で構成され、最上階から1階までの高低差は約50m。
「ここでレースを開催しようと即断した時、正直、僕は気が進まなかった。でも他に選択肢はなかった。ここ以外に練習できる場所はなかったのだから。急斜面で狭い階段に、半分崩れかけた床は、全く情け容赦なかった。木の切り株、枝や根、その他の自然の障害物をジャンプする代わりに、壊れた窓、ひっくり返ったキャビネット、宙吊りになったケーブルをクリアしなければならなかったのさ」と、イヴォ・ヴァン・ダー・プッテン(オランダ)は笑った。22歳の彼は、4人のライダーが同時にコースを滑走するファイナルで、バ・ド・ベーヴェー(オランダ)、マイケル・プロコップ(チェコ)、ヨースト・ウィックマン(オランダ) を次々に打ち負かし、苦戦を強いられながらも勝利を手にした。
マイケル・プロコップ(チェコ)は、このユニークなコースでのジェットコースター並みの滑走を楽しんだようだ。「アムステルダムでレースをしたいかと聞かれた時は、ジョークかと思ったよ。今は正直言って、無事に階段を滑走できてほっとしている。だって、多少の切り傷や打撲は当たり前のことだからね」
そして、バイカーたちは、突入した時と同様に、素早くこのビルから撤退し、オランダ首都中心部の象徴的な運河を行き交う人々に溶け込んでいった。ちなみに、アムステルダムは、全ヨーロッパで一人当たりの自転車所有数が最も多いことで有名だ。
中央駅郵便局ビルは、1968年にクラウス王子によって開局され、36年間に渡ってオランダの郵便集配の拠点として使用された。現在の取り壊し作業は2009年8月末に完了し、その後は近代オフィス複合施設が建設される予定だ。


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