優勝はノルウェーのアンドレ・ソルム 日本代表の徳田耕太郎は惜しくも予選敗退
ワールドカップに先駆けて、4月26日(月)から28日(水)の3日間に、南アフリカのケープタウンにて“フリースタイル・フットボール”の世界大会「Red Bull STREET STYLE World Final (レッドブル・ストリート・スタイル・ワールドファイナル)」が開催されました。世界60カ国の代表選手が集結したこの大会を制し、世界No.1のフリースタイル・フットボーラーの称号を手にしたのはアンドレ・“アズン”・ソルム(27歳、ノルウェー)でした。
Red Bull STREET STYLEは、1対1で行われるボール・リフティングのバトルです。1つのボールを2人交互に操り、制限時間3分間内に、ボール・リフティングのスタイル、クリエイティビティ、テクニックを競います。第1回大会は2008年にブラジルのサンパウロで開催され、世界44カ国の代表が参戦。ワールドカップイヤーの今回は、日本代表の徳田耕太郎(18歳)を含む60ヵ国の代表選手が集結しました。
4月26日(月)より、予選が2日間に渡って行われ、60名の選手は8グループに分かれて対戦しました。
徳田選手は、本大会の優勝候補と目されたアンドリュー・ハンダーソン(イギリス)、決勝トーナメントで前回王者のアーノルド・“セアン”・ガルニエー(フランス)を破ったファルーク・オンマズ(オーストリア)と同グループに入り、残念ながらその2名に敗れ、決勝トーナメント進出を果たせませんでした。
今回審査員を務めたのは、ACミランでチームメートでもあった、元オランダ代表のエドガー・ダーヴィッツと、リベリアの怪人ことジョージ・ウェア、前回大会に南アフリカ代表とした出場したクリス・ジョクワナの3名。予選を勝ち抜いた16名の選手は、フットボール界のビッグネームが見守る中で、フリースタイル・フットボールの世界No.1のタイトルを目指して戦いました。
決勝進出者
FX (ハンガリー)
アーサー (ブラジル)
アーノルド・“セアン”・ガルニエー (フランス)
アンドリュー・ハンダーソン (イギリス)
アンドレ・“アズン”・ソルム (ノルウェー)
カムリオ (南アフリカ)
ジョバンニ・ゴンザレス (メキシコ)
ホセ・アヴァロス (エルサルバドル)
ダニエル・ルーザブーム (オランダ)
ナディール (スイス)
ナム・ザ・マン (アイルランド)
パレ (スウェーデン)
ファルーク・オンマズ (オーストリア)
ブリッズ (デンマーク)
ルキ (ポーランド)
ロッキー (コロンビア)
決勝トーナメントは、イベント開始前から強風が吹き荒れ、大会開始後も一向に止まない風に全選手は悩まされながらの戦いとなり、番狂わせが続出。優勝候補が次々と姿を消して行きました。
決勝トーナメント・レビュー
<第1試合> ナム(アイルランド) VS FX(ハンガリー)
エアムーブ系の技一辺倒のFXに対し、オールラウンドに技を披露するナム。順当にナムが3-0で完勝。
<第2試合> アズン(ノルウェー) VS パレ(スウェーデン)
両者とも似たようなタイプ同士の戦い。大方の予想に反しアズンが3-0で実力者のパレに勝利。
<第3試合> ルキ(ポーランド) VS アーサー(ブラジル)
エアムーブ、シッティングといったオーソドックスなスタイルのルキ。アーサーはインサイド・シン・ストールといった新技で対抗するも、細かいコントロールミスがたたり、敗北。
<第4試合> ナディール(スイス) VS ロッキー(コロンビア)
予選のパフォーマンスですっかり観客の心を掴んだロッキー。入場するだけで大歓声が巻き起こる。ブレイクダンスの要素を取り入れたナディールだが、かろうじてコントロール部門のポイントを取ったものの、優勝候補と目されるロッキーの前に1-2で惜敗。
<第5試合> ファルーク(オーストリア) VS ジョバンニ(メキシコ)
トリッキーな技を見せるジョバンニに対し、確実なエアムーブ、シッティングに逆立ち系の技を取り入れたファルークが2-1で勝利。
<第6試合> セアン(フランス) VS ホセ(エルサルバドル)
ホセが360アラウンド・ザ・ワールドで対抗するも、前回覇者セアンが貫禄のパフォーマンスを見せ、3-0で勝利。
<第7試合> ダニエル(オランダ) VS アンドリュー(イギリス)
セアンをして今大会最高のライバルと言わしめたアンドリューに期待が集まったが、強風に悩まされ大技でミスを犯す。ダニエルは大技こそ無かったものの、確実な技運びで勝利を拾った。判定に対して会場から大ブーイングが起こった。
<第8試合> ブリッズ(デンマーク) VS カムリオ(南アフリカ)
地元選手の登場に会場は熱狂。実力も申し分なく、長い手足を使いながらリズムよく繰り広げる技は、新時代のフリースタイル・フットボールを予感させる。3-0でカムリオの勝利。
<2回戦 第1試合> アズン(ノルウェー) VS ナム(アイルランド)
強風に悩まされたナムが大技を決められずに敗退。アズンはパレ、ナムと二人のレジェンドを破る大金星。
<2回戦 第2試合> ルキ(ポーランド) VS ロッキー(コロンビア)
ロッキーが、ボールを足首に挟みながらのウィンドミル(ブレイクダンスの技)を披露し、観客のボルテージを一気に上昇させて3-0で完勝。
<2回戦 第3試合> ファルーク(オーストリア) VS セアン(フランス)
逆立ち系の技を連発したファルークが大番狂わせの勝利。セアンは細かいミスが重なった事が敗因か。
<2回戦 第4試合> ダニエル(オランダ) VS カムリオ(南アフリカ)
一回戦とほとんど同じ構成のダニエルに対し、独特の技を見せるカムリオが余裕の勝利。カムリオはこれまでにあった技に小さな工夫を加えることによって、全く新しい技に進化させていた。
<準決勝 第1試合> アズン(ノルウェー) VS ロッキー(コロンビア)
観客の大声援がプレッシャーになったのか、それとも風に影響されたのか、ミスを繰り返すロッキーに対し、確実に技を決めたアズンが、またもや大番狂わせを果たす。
<準決勝 第2試合> ファルーク(オーストリア) VS カムリオ(南アフリカ)
構成がワンパターン化したファルークに対し、様々な新技を持つカムリオが観客の後押しもあって勝利。
<決勝> アズン(ノルウェー) VS カムリオ(南アフリカ)
地元選手の優勝かと思われたが、トリプル・アラウンド・ザ・ワールドを決めたアズンに対し、カムリオは同じ技に挑戦するも痛恨の失敗。アズンが見事優勝を勝ち取った。
優勝したアンドレ・“アズン”・ソルムのコメント
「大会前は、決勝トーナメントに残ることが出来れば上出来としか思っていなかったから、自分が優勝するなんて全く予想もしていなかった。対パレ戦をはじめ、どの試合もタフだったけど、自分の持てる力を100%発揮することができた。今は本当に素晴らしい気分だよ。次の大会も楽しみにしている」
ジョージ・ウェアのコメント
「今回披露されたこれらの技をこなすことが出来るプロのサッカー選手はいないだろう。本日、完璧にコントロールされたボールの動きとはどういうものかを目撃することが出来た。各国で開催された予選から長い月日をかけて、ようやく優勝タイトルを手にする国が決めることが出来て喜ばしい」
エドガー・ダーヴィッツのコメント
「勝者と敗者を分けたのは紙一重の差でしか無かった。出場した選手は誰も皆素晴らしく、技の数々に見とれてしまった。その中でもアズンは勝者に相応しいパフォーマンスを披露した。参加選手一同に敬意を表したい」
徳田耕太郎のコメント
「予選で敗退するとは考えていなかったので、正直残念です。大会一週間前に足首を捻挫したので、思うようにパフォーマンスできなかったことが敗因でした。決勝トーナメントの盛り上がりを見て、自分もあのステージの上に立ちたかったなとうらやましく思いました。しかし世界中のフリースタイラーの技を生で見れたこと、新しい技の情報交換ができたことなど、素晴らしい経験をすることができました。また次回に向けて一生懸命練習を重ねたいと思います」
実施概要
| 名称 | Red Bull STREET STYLE – World Final (レッドブル・ストリート・スタイル-ワールドファイナル) |
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| 内容 | 1対1のフリースタイル・フットボール・バトル 世界一決定戦 | |
| 日程 | 予選 | 2010年4月26日(月)~27日(火) |
| 決勝 | 4月28日(水) | |
| 会場 | 南アフリカ、ケープタウン | |
| 参加国数 | 60カ国以上 | |
| ルール | ・1対1のフリースタイル・フットボール・バトル ・1試合3分、20秒ずつ交互にパフォーマンスを披露 ・使用ボールは1つ ・バトル・フィールドは直径7mの円形ステージで、選手はこの範囲内で戦う |
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| 審査項目 | ボールと体のコントロール、クリエイティビティ、音楽と融合したスタイル | |
| 審査員 | 元サッカー・オランダ代表 エドガー・ダーヴィッツ(審査委員長) 元サッカー・リベリア代表 ジョージ・ウェア 前回大会 南アフリカ代表 クリス・ジョクワナ |
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フリースタイル・フットボールとは
手以外の体の部位(足、胸、肩、頭など)を駆使し、サッカーボールを様々な方法で動かして一連の動作を行い、その動きの創造性や、リフティング技術、パフォーマンスとしての完成度を競うストリート・スポーツ。
Red Bull STREET STYLE World Finalとは
サッカーボールを使い、直径7mの円形ステージの中で自らのスタイル、クリエイティビティ、スキルの限りを尽くした驚異のボール・コントロールを競い合う1対1のフリースタイル・フットボール・バトルの世界大会で、今大会で2回目の開催。制限時間3分間で、1つのボールを20秒ずつ交互に使い、「ボールと体のコントロール」、「クリエイティビティ」、「音楽と融合したスタイル」で審査される競技。
今大会は60カ国で221の予選が行われ、総勢5,000人を超えるフリースタイル・フットボーラーが参加。世界大会は、2日間にわたって予選が行われ、勝ち抜いた16名が決勝トーナメントに進出。競技会場は17世紀に建設された南アフリカに現存する最古の建築物「キャッスル・オブ・グッドホープ」前で開催。
(ワールドカップの会場、ケープタウン・サッカースタジアムのすぐ近く)
2008年の第1回目大会では、横田陽介選手が決勝戦でフランスのアーノルド・“セアン”・ガルニエー選手と対戦し、接戦の末、惜しくも準優勝に輝いています。
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