世界最大のアーバン・ダウンヒル・スケート・レースで、驚きの結果が待っていました。なんとケベック大会の優勝候補たちが、準々決勝すら突破できなかったのです。ヤスパー・フェルダーたちは現在、スイス・ダボス大会でのリベンジに燃えています。
1月26日、特別な対決がケベックシティの8万5,000人の観客を待っていました。Red Bull クラッシュド・アイスで6度優勝に輝いたヤスパー・フェルダーと、昨年のケベック大会とヘルシンキ大会で優勝したケビン・オルソンの対決です。ところが、ケベックシティ旧市街の全長535 m の氷上コースで目撃されたのは、日光に当たった氷よりも早く、はかなくも消えたヒーローたちの夢。結局、フェルダーは14位、オルソンは18位に終わり、氷上の頂上決戦には、無名のスケーターばかりが挑むことに。その中で頂点に立ったのが、26歳のアルットゥ・ピヒライネン。フィンランド人として初めてRed Bull クラッシュド・アイスで優勝を果たしました。
さらに過酷に
『インディペンデント』紙に「新世紀初の真のスポーツ」と評されたRed Bull クラッシュド・アイスは、4人1組で競い合う、ダウンヒル・アイススケート・レース。障害物と傾斜面をあちらこちらに設けた、凍った水路を最高時速70kmで駆け抜けます。今回のレースは、ケベックシティ史上最も過酷なレースだったかもしれません。コースにはこれまでで最も急な勾配がつけられ、障害物までも、よりトリッキーに。その結果、レースではアクシデントが続発しました。
自転車からスケート靴に
参加者の反応は、場にふさわしく敬意に満ちたものでした。マウンテンバイク・ダウンヒルで4度王者の座に就いたスイス人、クラウディオ・カルオリは、このバックグラウンドだけに、滑りやすい斜面でのスピードのスリルにも慣れています。しかしその彼でさえ、Red Bull クラッシュド・アイスは「これまでに参加した大会の中で間違いなく最高にクールな大会」と語っています。カルオリにとっては、決勝ラウンド進出を果たした最速64人の1人になれただけで快挙。というのも、カナダとスウェーデン、フィンランド、チェコの元プロ・アイスホッケー選手を押しのけてもぎ取った結果のため。彼は「2カ月前にRed Bull クラッシュド・アイスのビデオを初めて見たとたん、マウンテンバイクを地下室にしまって、スケートの練習を始めたんだ」と語っています。
ダボス大会でリベンジを
2月9日、ダボスで開催されるRed Bull クラッシュド・アイスでは、地元のヒーロー、カルオリが熱い注目を浴びるでしょう。「ケベック大会は、最高のウォーミングアップになったよ」。身長1m90cmのカルオリは、マウンテンバイクのデュアルとダウンヒルのスペシャリストですが、他競技から転向したのは彼1人だけではありません。アイスホッケーのスイス代表チームの選手たちとともに、1997年のスキー滑降世界王者、ブルーノ・ケルネンも出場を予定しています。大会の見どころは、ケベック大会で敗北した優勝候補たちと最速選手たちとの対決。リベンジの他にも選手たちを待ち受けているのがダボス独特のコース。スキー場を駆け抜け、山荘を突っ切るこのコースでは、それ以外にも手ごわい障害物が仕掛けられています。


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