日本人初の準優勝を獲得したTaisuke (C)Red Bull

フランス、パリにて開催された、2008年Red Bull BC Oneブレイクダンス・チャンピオンシップは、韓国代表のB-BOY、Wingが、スタイリッシュなアクロバットと高技術のムーブとのコンビネーションを駆使した絶妙な技で、世界中から選び抜かれた16名のB-BOYたちの頂点に立った。

会場のThe 104を埋め尽くした観客だけではなく、世界中の何万ものファンたちが、BC One公式サイトで行なわれたライヴ中継に釘付けになり、固唾を飲んで試合の行方を見守る中、16人の世界最高峰のB-BOYたちが、まるでアリーナで剣を交える古代ローマのグラディエーターのごとく戦い、それを数多くのタイトルを獲得してきた熟練のジャッジ —ヨーロッパのヒップホップ・レジェンド、Storm、スパニッシュ・ブレイクダンスのパイオニア、Extremo、アメリカのエネルギッシュなエンターテイナー、Ivan、2006の優勝者、韓国のHong 10、そして2005年の優勝者、フランスのLilouが判決を下すのである。

2007年の優勝者、アメリカ代表のRonnieは、ウクライナからの新参者、Kolobokに敗退し、意外な番狂わせを見せた一幕もあった。一方、日本代表のTaisukeは、ベネズエラ代表Lil G、イタリア代表Cico、そして準々決勝ではドイツ代表Lil Cengを打ち破り順調に決勝へと駒を進め、南アフリカ代表のBenny、フランス代表のMounirを下したWingと対面。BC One史上初のアジア人対決による決勝戦となった。昨年、最年少の17歳で参加したTaisukeは、バトル開始前より観客を煽り、Wingを挑発するなど、すでに大物の風格を漂わせ、アグレッシヴにバトルを進めていく。それに対し、Wingも鮮やかで複雑なコンビネーションの荒技を繰り出し、底知れぬ技のバリエーションを見せつける。そして、ホストのRakaaのカウントダウンでジャッジが一斉にプレートを上げ、2006年の優勝者Hong 10はWingに、2005年の優勝者LilouはTaisukeと評は分かれるも、Wingの優勝が確定。Lilouは、今回初めてジャッジとして参加し、こうコメントしている。「ジャッジとしてここにこうして座って見ていると、来年のBC Oneにはぜひとも参加したいというやる気を起こす、大きな引き金となるね。カムバックして優勝する、史上初のジャッジになるよ。僕はまだリタイアする気はないからね!」

予選を一切行なわず、BC Oneが各国からトップB-BOYを選び抜き闘わせた本大会。過去最高レベルの大会において、日本のB-BOYを世界へと知らしめたTaisukeは、日本のB-BOYの歴史に偉大な功績を残した。Wing優勝決定の瞬間、隠すことなく悔しさを露にしたTaisukeの表情には、世界を相手にさらに活躍するであろう、限りない可能性を見出すことができた。Wingの喜びの声:「Red Bull BC Oneに優勝したことは僕にとってはまだ始まりでしかない。今、僕のゴールはBC Oneで2度のタイトルを獲得する、史上初のB-BOYとなることなんだ。来年へ向けてのウォームアップはすでに始まっているんだ!」

決勝戦Wing(左)と日本代表Taisuke(右)熱気に包まれる満員の会場 The 104優勝者Wing(韓国)


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